年金機構、採用試験で年金番号要求 専門家から疑問の声
小林恵士2018年1月13日18時49分


 日本年金機構(東京)が採用試験の際、すべての受験者に「基礎年金番号」の
提出を求めていたことがわかった。

 機構は「年金制度を理解しているか、年金記録で確認し、合否判断の指標の一つにしている」
 と説明するが、専門家からは法で保護された個人情報に当たることから、
提出を疑問視する声も出ている。

 機構によると、面接する学生に送った案内メールで、提出書類として成績証明書などと一緒に
「基礎年金番号が確認できるもの(年金手帳など)」と記載した。

 機構の16年4月の採用実績は241人。これまでも受験者に年金番号の提出を求めているという。

 今夏、面接を受けた関東の大学院生は、機構の採用担当者に「採用前になぜ年金番号が
必要なのか」と問い合わせたところ、面接前日、「年金に関する手続きを適切に行っていることが
大切との考えから年金記録を確認している」という趣旨の回答があった。


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