ミトコンドリアから考える被曝の影響

原発事故から8年経過して健康への影響が顕著となっているように感じるが
それはもしかしたら、時間経過とともに人体の細胞内で活動できるミトコンドリアが
減ってきているため、放射線ストレスに対処する十分なエネルギー(ATP)が作れないためではないだろうか?
※なお、ミトコンドリアは人間のDNAから作られるたんぱく質も利用している、まさに共生

○ミトコンドリアの構造を工場に例えてみる

ミトコンドリア … エネルギー(ATP)製造工場
タウリン、亜鉛 … 工場の建設資材(たんぱく質生成に必要)
酵素(たんぱく質)、クエン酸、ビタミンB1,B2,B3 … 工場の工具類(製造機器、たまに壊れる)
糖、脂肪、酸素 … 工場が仕入れる原材料

フリーラジカル … 産業廃棄物

○考察
原発事故後に急激に日本人の食生活が変化したわけではないことから
生じた変化として、体内に蓄積する放射性物質量の増加 → 変性するたんぱく質の増加
放射線によるミトコンドリアの破壊も増えるだろうから
たんぱく質維持のためのエネルギー(ATP)は需要増なのに対し、現実的には供給減となった

なお、ミトコンドリアの活性が低下すると、がん(悪性腫瘍)も増加しやすくなるらしい
がん細胞のエネルギーは解糖系が中心であり、ミトコンドリアの活性は低下している
原発事故後にがんの進行速度が大幅に早まる傾向にあることと、様々な疾病の増加とは
ミトコンドリアの減少という共通の要因で引き起こされるのかもしれない

ミトコンドリア減少とATP需要増というギャップが年月経過とともに大きくなり、体調の悪化も酷くなっていく
重金属と比較して、数百〜数十万倍の影響が見込まれる放射性物質は
人体が従来持っている能力で対応できる範囲を超えている事が明白であり
まず体内に取り込まないことが被曝対策の最優先事項なのも間違いがない

原発事故前から存在する、放射性カリウムに対処する能力はある程度人体にも備わっており
原発事故後に加わった人工の放射性物質の影響は、人体への負荷をどの程度上積みするのか
食物に含まれる放射性物質の正確な量を知るすべがないことが、対応をより困難にしているだろう