NHKのフランケンシュタインの誘惑E+だな。俺も見た。
このシリーズは科学の負の側面をずっと取り上げているので、
一概にアリバイ作りと断言はできないと思う。

見ていて、キュリー夫妻のラジウムの危険性に対する過小評価と
後にラジウム被害が頻発した時のキュリー夫人の鈍感さが気になった。
2人共にラジウムの発見が人類の発展に役立つとしか考えていなかったという。

ラットをラジウム線源と一緒に容器に入れて9時間後に全頭死亡という実験結果や
ラジウムを腕に数日貼り付けて放射線火傷と言った結果が出ていたのに、後の薬品
・化粧品・食品にラジウム混ぜるという産業界の暴走に警告を発しなかった。

アメリカで時計盤にラジウムを舐めて塗った女工達が次々に顎の腫瘍で死亡事件
が明らかになっても、暗闇で発光するラジウム鉱石を見て悦に入っていたという。

科学者の鈍感さ・倫理観の欠如がいかに社会に悪影響を及ぼすかという見本だろう。
自分達の名声と科学的探究心を満足させる為に悪魔に魂を売ったと非難されても
仕方ない。