しかし、この世の世界は光と闇が混交する弱肉強食の
世界であった。
そのような劣悪な世界の中にあってイエスは神の無限の愛を
貫いたがゆえに十字架にかけられたのだ。

そう、私たちの心魂(プシュケー)は肉(サルクス)と同化して
真理を見る目が塞がれてしまい、自己保身と欲望に支配されて
いたのだ。

さすれば、自分の心魂(プシュケー)を
真善美の根源であるところの霊(プネウマ)と同化させ、
神のみもとであるプレーローマ界へと帰還せねばならない。

プレーローマ、そこはイエスがたとえ話で語られた
天の御国であり、決して渇くことのない永遠の泉をたたえたる
夢にみた楽園なのである。