ユングの体験(共時性)
精神病院に統合失調症で入院していた患者が古代の宗教の(太陽神)ミトラ祈祷書の文献を口走っていたのである。

★ユングが或ときギリシア語でかかれている古いミトラ教(古代の宗教の祈祷書を読んでいると、こんな一説があった。
『−−太陽からはありがたい筒が下がっていて、それが西へ傾くと東風が吹き、東に傾くと西風が吹いてくる』
・・・「待てよ、これは何の学も無いあの患者が口走っていた話とまったく同じじゃないか!」さすがのユング博士も驚きを隠せなかった。
●一般に古代の神話や昔話にでてくるモチーフと個人の夢がかさなった時、どう説明するかというと、偶然の一致という捉え方もあろうが、この場合はそういかない。
一応、患者がその神話を知っていた可能性を疑ってみよう。
ところが入院してくる状態である位だし、ギリシア語などまるで読めない。
しかもユングが数年後に読んだ当のミトラ(太陽神)の書は、患者が入院したあとに出版されており、
当時の病院の体制から言って、入院後に患者にそうした学術書が入手出来ると言うことはあり得ない。
つまり書物から神話の知識を吸収する事はまったく不可能だった!
そしてユングは集合無意識の存在を発見したのであった。