誰か外に向かってよく精進を誇らん ただ懐中に自ら垢衣を解け・・・

常に独り行き常に独り歩す、達者同じく遊ぶ涅槃の路

他の謗するに従い他の非するに任す、火を把(とっ)て天を焼く徒(いたず)らに自ら疲る。

我れ聞て恰(あたか)も甘露を飲むが如し、鎖融(しょうゆう)して頓に不思議に入る。

悪言はこれ功徳なりと観ずれば、これ即ち吾が善知識となる。セン謗(せんぼう)によって怨親を起さざれば、何ぞ無生慈忍の力を表せん。