>>640
空・仮・中って言いますよね。


 すべては真実であり、あるいはまた真実でない、真実でありかつ真実でない、真実でないのでもなく真実でもない。
 これがブッダの教説である。

 空であると説くべきではない。
 空ではないとも同様である。
 その両者であるとも、その両者でもないとも( 説くべきではない。
 それは仮の名称のために説かれる。

 依存性(縁起)をわれわれは空性であるというのである。
 その空性は仮の名づけであり、それは中道と同じことである。
 依存しないで生じたものなぞ何もないのであるから、空でないものなぞ何もない。

 縁起であるものをすべて われわれはすなわち 空であると説く。
 その空は相対的な仮説である。
 これが実に中道である。

 (龍樹 「中論」)