麻原彰晃は、この発想を、その後さらに展開させ、シャーキャムニ・ブッダの教えを、インドのヨ ーガの伝統の全体の中に位置づけなおすとともに、原始仏教の阿含経典について、きわめて独自の解読を示して見せた 。
伝統仏教の修行形態や形骸化した教学に強い不満を抱いていた、禅宗や真言宗をはじめとするさまざまな宗派の僧侶が、オウム真理教に接近し、麻原彰晃の教えを受けた背景には、『超能力 』の魅力とともに、この 『解脱 』道程論が一つの理由としてはたらいていたと考えられる 」
(永沢哲)