>>761-762 つづき

球形でなく此の世は平ら。そんな時代であった。

彼らにとっての此の世はチグリス、ユーフラテス、ナイルの川
カスピ海、地中海、黒海、紅海、ペルシャ湾
最も広く見積もってもせいぜいそのあたりだった。

アブラハムもペルシャ湾の近くから川沿いの北上し
そこから南下してナイル川近くまで旅する。

モーセもシナイ半島やその北などの狭いところを
ぐるっと南へ東へ北へ西へと今で言えば同じような地域を
殺したり、殺されたりしながら、廻っている。

そんなんでっせ、奥さん(ーー;)

パウロの広いと言われている述べ伝えも
離散したユダヤ人が多く住むところを中心にした地中海沿岸部です。
イエスの3年余りの活動は、ローマ支配下のユダヤでもっと狭い。

何度もユダヤ人は滅亡の危機や、離散を繰り返す。
彼らの求める乳と密の地は、限定された狭い場所、
神から与えられると約束された楽園。

此の世の終わりとは、彼らの此の世の終わりであり、
ガリラヤ湖周辺、ナザレ周辺から、村から出た事もない
一般の庶民、の此の世も狭い。
徒歩の時代は、どこの民族でも狭いのと変わりがない。