【死刑制度だけが殺人犯を真の悔悛に導くーそのA】

石井藤吉(1871〜1918)は複数の強盗殺人で死刑を宣告された。彼は死刑確定後、監獄に
訪ねてきた二人の外国人夫人宣教師の導きによってキリスト教の信仰に目覚めた。
その後、死刑執行までに信仰は深まり、その表情は輝きを増し、周囲の人々に感動を与えるほ
どになった。

  名は汚しこの身は獄に果てるとも心は清め今日は都へ(辞世の歌)

死と対峙すると言う過酷な監獄生活での極限状況の中で至りえた心境であろう。このケースも
また死刑制度なかりせばあり得なかったことであろう。