イエスと同様、マルクスは、「あるがままの現実」に宿る大いなる
価値を見出すことが出来なかった。すべて彼らの個人的独善
に過ぎない。

人間にとっては、その生の一刻一刻が、現実のすべてなので
ある。人生とは、一刻一刻の生命の静止画の集合体。その
前後は、裁断されているのである(道元)。