>【良き来世を得られるから御神業に励む】
正直言って、私が現役の頃、よく来世のために御神業をしてはいなかったな。
そんな事を思いながら、御神業してたってつまらないと思うよ。
良き来世、良き未来なんか、10代20代には関係ない。
今の世の生き方次第で、自分を含めた周囲の者が、幸福であればいいと思いながらやっていた。
幸不幸は個々で違うし、日々恙なく健康で笑顔で過ごせるよう、そう心がけていたに過ぎない。
そのために励むという感覚だったよ。
まあ、子どもの頃に研修受けたからね、真実とか難しい事はわからないまま、何となく言われたことをしていた。
その内、高校生ぐらいになるとさ、大人のイヤラシ一面とか目について、ウンザリするんだけど、生憎私の周りは二世組み手がほとんどでね、みんな似た者同士。
大人の嫌らしい争いは見ないふりしてたわ。
だけど、段々み役やら年数を重ねて行くと、自分の意に沿わない事もやらざるおえなくなる。
嫌だな、何でこんなことやってんだろ…が増えてくる。
その内、お年頃になると今度は恋愛魔性に振り回される。
誰が誰を好きでも構わないけど、「昼ドラか、牡丹と薔薇かよ!!!」みたいなノリにはうんざりしたっけ。
お陰で組み手同士の結婚だけはしたくないと思ったもんだよ。