ほとんどの組み手は頭の片隅で理解している。
だから道場幹部の子息令嬢は道場へ滅多に姿を見せない。
10歳の退場日を境に研修受講させられるが…その後、お受験を理由に中学生になる頃、揃って来なくなる。
勿論、中高一貫校へ進学する目的もあるが、殆どは世間一般の家庭と同じだろう。
学習塾以外に各種習い事に勤しむためだ。
やがて大学受験を得て、道場へと戻ってくることもある。
それは将来の道場幹部として、真光隊の経験を積むのだ。
そして社会へ出て働くが…一部の者は訓練部へと進む。
社会人となった者は、もれなく組み手婚が待っていて、用意されていたりする。
勿論、恋愛結婚をするケースもあるが、その場合は組み手であることが求められる。
未組み手との結婚は基本、御法度であるからだ。
この場合、必ず後日研修を受けるように説得されるか、結婚式の前後挟んで研修を受けさせられる。
なので、条件をクリアできない時は…デキ婚を選択するカップルが多い。
こうして生まれてくる孫を生まれた時から道場へ連れて行き刷り込んでいく。
刷り込まれた孫は、10歳の誕生日を迎える時、疑問も持たずに研修会へ。
やがて嫁(夫)は根負けするか、忍耐の限界を迎えて離婚する。
諦めて受け入れた方が楽。
そう言う配偶者が多い。
子どものため、家族のために受け入れる。
そんな彼等は滅多に道場へ行かない。
だが、配偶者や両親がせっせと御奉納をする。
結果、オミタマをつけていなかろうが、道場参拝してなかろうが関係ない。
しっかりと組み手としてカウントされ続けるのだ。
彼等が解放されるのはいつか。
それは両親が他界し、配偶者が真光に醒めた時。
その日が来るまでひたすら耐えるのみ。
あとは流されてみ役者になるか、自分の思想を変えるかである。
まあ、人間何時しか環境に流され、慣れていくモノなので。
慣れてしまえば異常も日常も同じようなもの。
ただ時が過ぎ、齢を老いたとき、残るモノはなんなのか。
後悔するだけならサッサとやめた方がマシだけどねえwwwww