>>734



来問 風を成すがごとし
応機 善巧にあらず
悲しむに堪えたり独眼竜
曽て未だ牙爪を呈せざることを
牙爪開く
雲雷を生ず
逆水の波 幾回か経たる 
?
注:
悲しむに堪えたり独眼竜:残念なことに明招徳謙禅師は力量を発揮していない。
逆水の波 幾回か経たる:竜の住む海から川を逆流する波はどれほど繰り返しただろうか。批評者たるにとどまった独眼竜(明招徳謙)に期待を残す言葉。
?

?
王太傅の質問は 風が吹くように素晴らしい。
それに対し朗上座の答弁は言い訳がましくどう見ても感心できない。
その場には独眼竜と言われる先輩の明招禅師がいたのだが、彼ほどの人物も「非人その便りを得たり」くらいしか言えず、
牙爪を揮うことがながったのは残念で悲しいことだ。
しかし、竜が住む海から川を逆流する波はどれほど繰り返しただろうか。
近い将来、雲雷を生じるような独眼竜が出て来て牙爪を発揮することに期待しよう。