【碧眼録 第40則 南泉一株花】
本則:
陸亘太夫、南泉と語話する次、陸云く、
「肇法師云く、『天地と我と同根、万物と我と一体』と。また甚だ奇怪なり」。

南泉、庭前の花を指して、太夫を召して云く、
「時の人、この一株(ちゅう)の花を見ること、
夢の如くに相似たり」。


一つの識が「天地」と「我」に分析され更に「一体」と分析される。
時に言葉は真理を示してもその真理そのものではない。

「一の如し」が真理悟りと嘯く者に曰く「夢の如くに相似たり」と。