碧巌録(へきがんろく) 第68則?  仰山呵々大笑 (ぎょうさん かかたいしょう)
?
挙(こ)す

仰山慧寂、三聖慧然禅師に問う、「汝の名は何ぞ?」。
 聖云く、「慧寂」。
 
仰山云く、「慧寂はこれ我」。
聖云く、「我が名は慧然」。
 
仰山、呵々大笑す。

?
本則:
仰山が三聖に問うた、「汝の名は何というのか?」。
三聖は云った、「私は慧寂だ」。
 
仰山は云った、「慧寂は私の名前だよ」。
三聖は云った、「私の名は慧然」。
 
仰山は呵々大笑した。  』

?
三聖が仰山をはじめて訪ねた時、仰山は三聖の顔を見るや、三聖に「汝の名は何というのか?」と聞いた。

〇 名詞から名詞を奪った、つまり名前を奪い去ったそれを何と呼ぶか、という事である。