碧巌録(へきがんろく) 第60則? 雲門シュ杖子(うんもん しゅじょうし)  

挙(こ)す
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雲門(うんもん)、シュ杖(しゅじょう)をもって衆に示して云く、
「シュ杖子(つえ)、化して竜となり、乾坤(けんこん)を呑却(どんきゃく)し了(おわ)る。 山河大地いずれのところよりか得(え)来(き)たる?」。

シュ杖:杖。 本来の面目を指している。一本の杖で万物一体の境地を象徴。 「本来の面目」をシュ杖子に譬えることは多い
呑却:呑み込むこと。

本則
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ある時、雲門禅師は修行僧達の前にシュ杖を示して云った、、
「シュ杖が変化して竜となり天地を呑み込んでしまった。山河大地は一体どこから来たのだろうか?」。
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〇 足を骨折したような場合、松葉杖を使うが、わたしはまだ経験がない。
  中高生の運動部員が、面倒くさそうに持って歩いてたりするのを見る事がある。

  杖が龍になって、宇宙を飲み込んだ、だったら、この眼の前の山川草木国土、ほとけは何処からやった来たのだろうか、と問う。

  これとそれは、別ではない。
  これとそれは、万物一体である。一の如し、である。