碧巌録(へきがんろく) 第57則? 趙州不揀択 (じょうしゅう ふ けんじゃく)  

挙(こ)す
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僧、趙州に問う、「至道無難(道に至る事に難(かた)きこと無し)、唯嫌揀択(ただ けんじゃく をきらう))と。如何(いか)なるかこれ不揀択(ふけんじゃく)?」
州云く、「 天上天下唯我独尊」(てんじょうてんげ ゆいがどくそん)

僧云く「これはなおこれ揀択」。
州云く、「田庫奴(でんしゃぬ、田舎者と罵る言葉)、いずれのところかこれ揀択」。

僧、無語。

本則:
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ある僧が趙州従シン禅師にたずねた、「至道無難、唯嫌揀択と三祖僧サン禅師は言っておられます。一体えりごのみをしないとはどういうことなのですか?」
 趙州は言った、「天上天下唯我独尊だということだ」。
僧は云った、「天上天下唯我独尊だといってもまだ(我と他、尊と卑の対立があり)えりごのみが残っているのではありませんか」。
 趙州は云った、「この田吾作のオタンチンめ、どこにえりごのみがあるか!」。
僧は無語だった。
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〇 マブダチ道元は言う、眼は横に付いてる、鼻は直(たて)についている、と。