お前が言うなとは、

汎用性の高い魔法の言葉。「お前にだけは言われたくない」が少し砕けた表現で、
高等な自己言及に対して贈られる喝采など、ボケに対するツッコミとして詠唱される。
自己言及が横行する人間社会では、半ば相槌のように使われている。

一見すると冷淡さを帯びた言葉であるが、「アンタにだけは言われたくないわよ!…
言ってることは認めてあげるけど」というツンデレ的要素を含有していることも多いため
、場の雰囲気を和ませるケースもある。

どちらかと言えば、貶し言葉よりも誉め言葉に分類した方が良いかもしれない。
少なくとも、「で?」 よりはかなり柔らかい表現。


自己言及とは、他者に言及しているようで、実は自身にも言及している、かつ
言及者本人がそれに気付いていないという(気付かないフリをしている可能性
も潜む)、まさにツッコんでくれと言わんばかりの典型的なボケの一種である。

発言者のセンス次第では、珠玉のユーモアとなる。このような自己言及は、
聞き手の「ツッコミしたい」という衝動を強く誘引する。

かくして、第三者の口から「おまえがいうな」が飛び出すのは、
殆んどが脊髄反射によるものである。

正論への対抗
限定的な事状況下に限られるが、「お前が言うな」は正論に対する対抗手段でもある。
「お前が言うな」が対抗手段として機能するには、発言者の発言が道理にかなった正論
であったとしても、発言者自身がその道理から逸脱している、あるいは発言者の非難を
自身が犯している、という自己言及の条件、若しくは前提が必須となる。一例を挙げる。
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