https://mainichi.jp/articles/20180612/k00/00m/040/010000c
名古屋市北区の市営住宅で多数の猫が飼育され、悪臭被害などが起きていた問題で、市は11日、住んでいた40代の女性を強制退去させた。
裁判所職員が立ち会い、女性は身の回り品の一部を持って家を出た。
市営住宅はペット禁止だが女性は昨年2月、飼っていた猫を連れて入居。直後から「異臭がする」「鳴き声がうるさい」などの苦情が相次いだ。
市は指導を続けたが女性が聞き入れなかったため、退去を求めて名古屋地裁に提訴。3月に市の主張を認める判決が確定し、この日が退去期限だった。
女性も立ち会っての執行手続きは午前10時から1時間15分で終了した。途中、室内から新たに3匹の猫(雄2匹、雌1匹)が見つかったため、市動物愛護センターが保護した。
センターはこの日までに42匹を収容していたが、3匹は室内に隠れていたらしい。さらに猫がいる場合に備え、餌を入れた捕獲器が室内に設置された。
また市は室内の様子を報道陣に公開した。1階にある3DKの部屋は強烈なアンモニア臭が充満していた。
外から見られないように厚いカーテンが窓にかかっており、空になった猫の餌袋、段ボール、雑誌などがじっとりぬれたまま足の踏み場もないほど散乱していた。