元警官、女性殺害認める 大阪地裁初公判
2015/9/29 12:40

 大阪市東住吉区のマンションで1月、住人の社会福祉士、白田光さん(当時23)を殺害したとして殺人罪に問われた交際相手で元大阪府警巡査長、
水内貴士被告(27)=懲戒免職=の裁判員裁判の初公判が29日、大阪地裁(中山大行裁判長)であった。水内被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。

 検察側は冒頭陳述で、事件当日、水内被告が既婚者と知った白田さんが「社会的制裁を受けてもらう」と詰め寄ったことから犯行に及んだと指摘。
「妻や勤務先に交際がばれ、結婚生活が破綻し、剣道の指導者になる夢がついえるのを恐れた」と主張した。

 冒頭陳述によると、水内被告は東日本大震災の特別出向で宮城県警に勤務していた2013年5月ごろ、同県内の大学に通っていた白田さんと交際を始めた。

 14年4月に府警に戻った後も、大阪市内の病院で働き始めた白田さんと交際を続けたが、同8月に出向前から交際していた別の女性と結婚。
今年1月に入り、白田さんは交流サイト「フェイスブック」上で水内被告の結婚式の写真を見つけ、既婚者と知ったという。

 弁護側も冒頭陳述し、「殺意を抱いたのは突発的だった」として量刑を争う姿勢を示した。

 検察側の論告求刑は10月1日、判決は同6日に言い渡される予定。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG29H4I_Z20C15A9CC0000/