ただ、バンドのリーダーとして、あるいは社会人として、あるいはもっと言えば人として、
最低のやり方というか、最低の人格であることを結果的に自分で知らしめてしまった。
これを例えば、メンバー全員集めたバンド会議の場で面と向かって
「みんなすまない。みんなに金は払えるだけの収入が見込めないからバンドは活動休止にする。
 休止の間は申し訳ないが一人一人で食いぶちを見つけて稼いでくれ。
 バンドを再開できる時になったら、また一緒にやろう」
 ぐらいに言えるだけの胆力や漢気や甲斐性を大友が持ち合わせていたら、
 他のメンバーだって収入が無くなって大変ではあろうが、
 「分かった。俺たちは自分たちでやっていく、最後まで大友についてくぜ」となって、
 めでたしめでたしだったんだろうけどな。
 残念ながら大友はそんな神輿を担ぐような男じゃなかったってことだ。