中京都構想:すれ違い 知事「県市合体」、名古屋市長「共和国」 /愛知

 大阪市の橋下徹市長が15日、中京都構想に対し「何をやるのかはっきりしない」と苦言を呈したことについて、
大村秀章知事は「愛知・名古屋を合体して新たな大都市を作る」と述べ、県市を統合する考えを強調した。一方で、
河村たかし名古屋市長は「日本一の大都市『尾張名古屋共和国』を作り、県を解体する。私は国会議員の時から
県廃止論者」と述べ、2人の構想のすれ違いが際立った。
 共和国構想は名古屋市と近隣市町村が連携し、税の徴収権などを持って財政の独立を目指す。河村市長は「道州制は
県がいくつか一緒になってやっていく。一言で言えば県の解体。でも基礎自治体である市は絶対に最後まで残る」と断言。
「県解体は前から言ってるし、大村さんも知ってる。名古屋人の心理は愛知県に抑えられるものじゃない」と語気を強めた。
 大村知事は、県市が統合した中京都について「既存の制度にとらわれず、地域にふさわしい制度をつくるべきだ」と具体像を
示さず、有識者で構成する「中京独立戦略本部」で検討するとの従来通りの方針を示した。
 河村市長の尾張名古屋共和国構想に対しては「三河が入っていない」と難色を示しながらも、「いろんな考え方があっていい。
県をぜんぶ名古屋市にして中国・上海市みたいに直轄地にするのもありだ」と述べた。

http://mainichi.jp/area/aichi/news/20120216ddlk23010284000c.html