箱入り無数目を語る部屋4
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1.時枝問題(「箱入り無数目」数学セミナー2015.11月号の記事)の最初の設定はこうだった。 「箱がたくさん,可算無限個ある.箱それぞれに,私が実数を入れる. どんな実数を入れるかはまったく自由,例えばn番目の箱にe^nを入れてもよいし,すべての箱にnを入れてもよい. もちろんでたらめだって構わない.そして箱をみな閉じる. 今度はあなたの番である.片端から箱を開けてゆき中の実数を覗いてよいが,一つの箱は開けずに閉じたまま残さねばならぬとしよう. どの箱を閉じたまま残すかはあなたが決めうる. 勝負のルールはこうだ. もし閉じた箱の中の実数をピタリと言い当てたら,あなたの勝ち. さもなくば負け. 勝つ戦略はあるでしょうか?」 >>580 その場合、有理数の「決定番号」は (非循環節の長さ+1) となる。 >>581 非循環節の長さが有限であり必ず自然数で表されることは言わずもがなであろう さて、100個の有理数を選んだ場合、 標準的な代表が決まっているのであるから 100個の決定番号も即座に決まる >>583 100個の決定番号のうち他より大きいものはたかだか1つしかないことは 順序の性質から明らかであろう >>584 100個の有理数のうち99個を提示された場合 その非循環節の長さの最大値は当然分かる >>585 その上で、100個目の有理数のうち 「99個の有理数の非循環節の長さの最大値+2」桁目より先を開ける 循環節が分かれば、当然代表もわかる >>586 その上で 「99個の有理数の非循環節の長さの最大値+1」桁目 が循環節なら予測できるし、非循環節なら外れる可能性がある >>587 あらかじめ提示された100個の有理数から1個をランダムで選ぶ場合 外れる可能性のある1個を選ぶ確率は1/100である したがって、当たる確率は少なくとも99/100である >>588 この場合、もっとも重要なのは、 「誰がやっても同じになる標準的な代表の取り方」 が可能という点である >>589 一方、一般の実数(=無限小数)について、 同様の標準的な代表の取り方は知られていない >>590 したがって、各人が勝手に代表をとってしまうと 「決定番号のうち他より大きいものはたかだか1つしかない」 という性質を利用した証明ができなくなる なぜなら、代表の取り方によって、決定番号がその都度変化してしまうからである >>591 例えば、箱入り無数目の回答者が 自分が見た列の情報だけから代表を決める場合には 「n桁目まで分かってない」列の代表を決めるのに n桁目までは勝手に埋めるしかない それではあてずっぽと同じなので、代表から未知の部分を予測できるわけがない とにかく代表の取り方を1つに固定した上で 100個の中からランダムで1つ選ぶ と考えなくては「箱入り無数目」は成立しない 箱入り無数目は、答えの情報がある箱を選ぶ確率を計算してるだけであって 答えが分からない箱の答えをあてる確率を計算しているわけではない >>595 このことがわからないと、 見当違いな確率論の知識を振り回して ドツボに落ちるだけである 決定番号は皆自然数であるから 「代表の取り方はあらかじめ固定する」 と認めるなら、箱入り無数目の結論は必然である なお、 箱の中身の分布を考える必要がないのと同様 決定番号の分布を考える必要もない 箱入り無数目が必ず失敗する、というためには 「代表は回答者が知り得た情報のみから構成するものとし 選択公理による”魔法の函数”は用いないものとする」 と前提するしかない くじの中身はくじを引く前に決定されていなければならない くじを引いた後にくじの中身を決めてよいならそもそもくじ引きにならない 「完全代表系を予め決めておけば時枝戦略は成立する」 との主張に反論するなら 「完全代表系を予め決めておいても時枝戦略は成立しない」 ことを立証する必要がある 完全代表系を予め決めておかない場合を論じても不毛 おバカさんは自分が何をすべきかすら分かってない >>601 この件については別スレに書いたけど どうせ「∞番目の箱が突如登場」のパターンだと勝手に想像 あっちに書くと話がこじれそうだからこっちに書くが、 https://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/math/1666352731/753 この戦略、上手く行かないように見える。定義域は [0,1) として説明するが、 > 任意の函数 f,g∈[0,1)→R に対して、ある a∈[0,1) が存在して、 > x>=a ならば、f(x)=g(x) がいえるとき、fとgは同値とする これは確かに同値関係になる。よって、完全代表系 T も取れる。 よって、決定番号の写像 d:([0,1)→R) → [0,1) も定義できる。 ただし、この写像 d は、時枝記事の d とは致命的に異なっている点がある。 以下で具体的に見る。 f ∈ ([0,1)→R) を任意に取ると、ただ1つの g∈T が存在して f〜g が成り立つ。 よって、ある a∈[0,1) が存在して、a≦x<1 ならば f(x)=g(x) が成り立つ。 このような a∈[0,1) には inf が存在する。その値を d(f) と置くと、 写像 d:([0,1)→R) → [0,1) が定義できて、 ・ ∀f ∈ ([0,1) → R) s.t. f〜g なる唯一の g∈T に対して、 d(f)<x<1 のとき f(x)=g(x) が成り立つ ということになる。問題なのは、x=d(f) のときも f(x)=g(x) が 成り立つとは限らないということ。 さて、出題者は100個の函数 f_1〜f_100 ∈ ([0,1) → R) を出題する。 回答者は、1,2,…,100 の中からランダムに番号 i を選ぶ。 回答者はその他の 99 個の f_j を取得し、d(f_j) を算出して、 a:= max{ d(f_j)|1≦j≦100, j≠i } と置く。 ここからが問題点。回答者は、i列目について a<x<1 での値を取得するので、 f_i(x) (a<x<1) を取得する。よって、回答者は f_i 〜 g を満たす ただ1つの g∈T を取得できる。そして、 「 i列目の x=a での値は g(a) である」 と推測する。もちろんこれは、f_i(a)=g(a) が成り立つことを期待した上での 推測になっている。ところで、「 d(f_i)<x<1 のとき f_i(x)=g(x) 」という 性質により、d(f_i)<a (<1) でなければ推測に成功すると言えない。 つまり、d(f_i) < max{ d(f_j)|1≦j≦100, j≠i } が成り立つ必要がある。 よって、回答者の勝率が 99/100 以上であるためには、 ・ d(f_i) < max{ d(f_j)|1≦j≦100, j≠i } を満たさない i が高々1個である必要がある。つまり、 ・ d(f_i) ≧ max{ d(f_j)|1≦j≦100, j≠i } を満たす i が高々1個である必要がある。 しかし、このような i が2個以上のケースは普通に存在する。 なので、この戦略は微妙に上手く行かない。 待てよ、点 a での値を推測するのではなく、 a より少し大きい点での値を推測すれば問題ないか? 出題者は100個の函数 f_1〜f_100 ∈ ([0,1) → R) を出題する。 回答者は、1,2,…,100 の中からランダムに番号 i を選ぶ。 回答者はその他の 99 個の f_j を取得し、d(f_j) を算出して、 a_i:= max{ d(f_j)|1≦j≦100, j≠i } と置く。 もちろん、0≦a_i<1 である。特に、a_i < (a_i+1)/2 < 1 である。 そこで、回答者は i 列目について (a_i+1)/2<x<1 での値を取得する。 よって、f_i(x) ((a_i+1)/2<x<1) の値を得る。 よって、回答者は f_i 〜 g_i を満たすただ1つの g_i∈T を取得できる。そこで、 「 i 列目の x=(a_i+1)/2 での値は g_i((a_i+1)/2) である」 と推測する。 もし d(f_i)≧(1+a_i)/2 ならば、 d(f_i) ≧ (1+a_i)/2 > a_i = max{ d(f_j)|1≦j≦100, j≠i } なので、d(f_i) は d(f_1)〜d(f_100) の中で単独最大値になっている。 よって、このような i は高々1つしかない。よって、少なくとも 99 個の i に対して d(f_i) < (1+a_i)/2 (<1) が成り立つ。すると、 「 d(f_i)<x<1 のとき f_i(x)=g_i(x) 」 という性質により、f_i((1+a_i)/2) = g_i((1+a_i)/2) なので、 回答者の推測は少なくとも 99個の i で成功する。 ・・・これなら大丈夫か? いや、aでいけるだろ >>604 は勘違いだぞ 考え直せ >>603 >この写像 d は、時枝記事の d とは致命的に異なっている点がある。 異なっているが「致命的」ではない つまり、dの値が 「a<=xであるときf(x)=g(x)となる”最小”のa」 でなくてはならない理由はない したがって、>>604 に拘泥する必要は全くない >>607 以降ではそのことを述べたようだがその通りだ バナッハ=タルスキーのパラドックス バナッハ=タルスキーのパラドックス (Banach-Tarski paradox) は、 球を3次元空間内で、有限個の部分に分割し、 それらを回転・平行移動操作のみを使ってうまく組み替えることで、 元の球と同じ半径の球を2つ作ることができるという定理 (ただし、各断片は通常の意味で体積を定義できない)。 この操作を行うために球を最低5つに分割する必要がある。 バナッハ=タルスキーの証明では、 ハウスドルフのパラドックスが援用され、 その後、多くの人により証明の最適化、 様々な空間への拡張が行われた。 結果が直観に反することから、定理であるが「パラドックス」と呼ばれる。 証明の1箇所で選択公理を使うため、 選択公理の不合理性を論じる文脈で引用されることがある。 ステファン・バナフ(バナッハ)とアルフレト・タルスキが 1924年に初めてこの定理を述べたときに 選択公理を肯定的にとらえていたか、否定的にとらえていたか、 判断することは難しい (「この研究に対する選択公理の果たす役割は注目に値する。」 (Le rôle que joue cet axiome dans nos raisonnements nous semble mériter l'attention.) としか述べていない)。 なお、選択公理よりも真に弱いハーン–バナッハの定理から バナッハ=タルスキーのパラドックスを導くことができる。 この定理は次のように述べることも出来る。 球は、それ自身と同じ球二つと分割合同である。 ただし、分割合同とは以下のように定義される: A と B をユークリッド空間の部分集合とする。 A と B が有限個の互いに交わらない部分集合の合併として A = A1 ∪ ... ∪ An , B = B1 ∪ ... ∪ Bn と表すことができ、 全ての i について、Ai と Bi が合同であるとき、 A と B を分割合同という。 さらに、この定理から次のより強い形の系を導くことが出来る。 3次元ユークリッド空間の有界な部分集合で、内部が空でないもの (つまり、有限の拡がりを持ち、曲線や曲面ではないもの) を任意に二つ選んだとすると、それらは分割合同である。 言い換えると、 ビー玉を有限個に分割して組み替えることで月を作ったり、 電話を組み替えて睡蓮を作ったり出来る (当然のごとく材質は変えられない)、 ということである。 この定理の証明で、 点集合は選択公理を使ってつくられる選択集合で構成されており、 各断片はルベーグ可測ではない。 すなわち、各断片は明確な境界や通常の意味での体積を持たない。 物理的な分割では可測な集合しか作れないので、 現実にはこのような分割は不可能である。 しかしながら、それらの幾何学的な形状に対しては このような変換が可能なのである。 この定理は 3次元以上の全ての次元においても成り立つ。 2次元ユークリッド平面においては成り立たないものの、 2次元においても分割に関するパラドックスは存在する: 円を有限個の部分に分割して組替える事で、 同じ面積の正方形を作ることが出来るのである。 これはタルスキーの円積問題 (en:Tarski's circle-squaring problem) として知られている。 2次元ユークリッド平面においては、 合同変換ではなく面積を保つ変換に条件をゆるめると、 バナッハ=タルスキーのパラドックスと同様な定理が成立することを、 1929年にジョン・フォン・ノイマンが証明した。 この定理は次のように述べることが出来る。 A と B を2次元ユークリッド空間の内点を持つ有界な部分集合とする。 A と B が有限個の互いに交わらない部分集合の合併として表すことが出来る。 ここで、全ての部分集合について、面積を保つ変換が存在する。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
read.cgi ver 07.5.0 2024/04/24 Walang Kapalit ★ | Donguri System Team 5ちゃんねる