次は集積点の定義。

定義
D⊂C とする。z∈Dが「Dの集積点である」とは、D内のある点列 {z_n}_n⊂D が存在して、
z_n≠z (n∈N) かつ lim[n→∞]z_n=z が成り立つときを言う。

定義
D⊂Cが少なくとも1つ集積点を含むとき、Dのことを「第A類集合」と呼ぶ。
D⊂Cが全く集積点を含まないとき、Dのことを「第B類集合」と呼ぶ。
このような名称は広く流通しているようなものではなく、今ここで適当に名前を作っただけである。
定理1.7に似せた記述をしたいので、このような名前を作ってみた。

たとえば、虚数単位を i として、{i/n|n∈N} という集合を考えると、この集合には集積点がない。
よって、この集合は第B類集合である。次に、{0}∪{i/n|n∈N} という集合を考えると、
点0はこの集合の集積点なので、この集合は第A類集合である。
この集合は後で再登場するので、ここでもう一度、目立つように書いておく。

・ {0}∪{i/n|n∈N} という集合は、点0が集積点になっているので「第A類集合」である。