バイクで突撃してきた大学生が家に謝りに行きたいって連絡が来たんだけど、その時兄も一目顔が見たいと言い出して家に帰ってきた。
チャイムが鳴って、私が出ると、茶髪にピアスでチャラチャラした服装という出で立ちのDQN大学生登場。
挨拶もろくにないまま
「ごめんねぇぶつかっちゃってさぁ。悪気があったわけじゃねぇんだけどさぁ。運転ミスっちゃってさぁ。ケガ大したことなかったんでしょ?まぁ不幸中の幸いってことで…。病院代とかなんだけどさぁ…今月厳しくてさぁ。来月辺りまで待ってくれない?」
と、ヘラヘラ笑いながらこの辺りまで言った時
バァン!!って居間へ続くドアが開いた。
想像してください。
ドアをゆっくりとくぐりやってくる197cm105kgの巨体(頭には包帯)を。
会社帰りだったためワイシャツ(ネクタイ無し)黒いスーツのズボンをはいたゴツイ体格の強面を(パッと見やーさん)。
それが自分(大学生)を物凄い顔で睨み付けながらノシノシ歩いてくる恐怖を(頭は天井スレスレ)。
私ならまず泣いてますね。
兄は腕組みをしながら私の横に立つと大学生を見下ろしながら一言。
「お前…人様の家の娘に傷つけといて…それが謝る態度か?」
何というか、こう…、兄の周りに陽炎がたつと言いますか。
イメージ的にはワイシャツのボタンがブチブチ弾けそうな勢いです。
もう大学生も涙目。
「申し訳ありませんでしたぁっ!!」
って土下座。
その場で自転車の弁償やら医療費の早期支払い、示談金の支払いを約束する誓約書を(兄が)書かせた。
この時兄がいなかったら多分グダグダな感じになってお金はもらえなかっただろう(父はいても役に立たないから)。
兄さん、こんなときにも頼りになるなぁ、って思った出来事でした。