「復興とは何なのか」福島・飯舘村が抱える重い課題 高齢化、医療、放射能汚染、そして…
https://www.tokyo-np.co.jp/article/289350
2023年11月11日

東京電力福島第1原発事故後、「こちら特報部」が10年余にわたって取材する団体がある。
飯舘村放射能エコロジー研究会(IISORA)だ。
避難指示が遅れた福島県飯舘村の汚染状況、健康影響などを巡り、村民と学者らが調査や議論をともにし、将来の指針を考えてきた。
世話人を務める京都大の今中哲二さんらは今月、コロナ禍で見送ったシンポジウムを4年半ぶりに開催。
動画配信もあったシンポを通じ、村内の根深い課題が浮かんだ。

◆進む高齢化「どこに向かって猛進したらいいか」

◆診療所、週2日しか開けられない

◆医療費窓口負担の免除が段階的打ち切りに

◆空間放射線量は事故前に比べて「7~8倍」

◆バイオマス発電計画に「濃縮される」と危惧も

◆「国や東電にばかり都合の良い復興になっていないか」

◆デスクメモ
原発被災地に触れるたび、「日常」「普通」がいかに貴重か、思い知らされる。再び手にする前に亡くなった人も。
同様に無念な思いをする人をなくすため、何をすべきか。それを考えるのは、惨状をもたらした加害者の責務だ。
国と東電が自らの立場を忘れぬよう、今後も問い続けねば。