通電火災とは、大規模な地震などに伴う停電が復旧し、通電が再開される際に発生する火災のことをいいます。
 この火災が注目されたのは21年前の阪神・淡路大震災の時でした。
http://www.city.kobe.lg.jp/safety/fire/information/anzen/20160301.html

なぜ火災が発生するのかというと、電気ストーブや観賞魚用ヒーター、オーブントースター等の電熱器具を使用中に地震が起こると、
揺れの影響で可燃物がヒーター部分に接触した状況になることがあり、停電から復旧した際に、
それらの器具が再度通電することによって、可燃物が過熱されて出火に至るのです。
もちろんこれらの電熱器具には過熱防止のサーモスタットや転倒時OFFスイッチ等の安全装置が設置されていますが、
地震時の室内の状況によっては落下物等により正常に作動しないことがあり、実際、上記のように火災が発生しています。
 また、揺れの影響で配線被覆が傷付き、復旧した際に配線がショートして付近のほこりに着火したり、漏れたガスに引火して火事になった事例もあります

防ぐ方法は、単純に「避難する前にブレーカーを落とす」だけです。
しかし、実践するとなると話は別で、停電による暗闇といつまた余震が来るかもしれないという恐怖の中、冷静にブレーカーを落としてから避難するのは非常に困難となります。