>>308の補足として、WHO健康リスク評価に基づき、被曝により福島の子供たちから一体どれだけの
甲状腺がんの過剰発生が見込まれるかを計算してみます。

母集団は、先行調査(1巡目)の一次検査受診者30万人(女性15万人、男性15万人)とします。

WHO健康リスク評価報告書におけるリスク評価の概要
http://www.env.go.jp/chemi/rhm/conf/conf01-09/ref02_2.pdf
5ページより
生涯ベースラインリスクは、女性0.77%、男性0.21%ですので
原発事故がなかった場合の生涯のがん患者累計数は
女性15万人×0.77%+男性15万人×0.21%=1,470人…(1)
と見込まれます。

同ページより、甲状腺等価線量100mSv当たりの過剰生涯罹患リスクは
女性1歳:0.428%、10歳:0.255%、20歳:0.138%
男性1歳:0.096%、10歳:0.056%、20歳:0.030%
ですので、簡単化のために全員が10歳で、全員が一様に10mSvの被ばくをしたと仮定すると
この集団から発生する生涯の過剰発生罹患者は
女性15万人×0.0255%+男性15万人×0.0056%=46人…(2)

生涯のベースラインが1,470人に対して過剰発生は46人ですので、
子供たちの残りの人生の長さ(50年くらい)を考えれば、年に0〜1人の過剰発生となり
およそ統計的には検出不可能なレベルの数字になります。