バリ島火山 噴火で広がる汚染物質 衛星がとらえる!酸性雨の恐怖 2017年11月28日 16時53分@ハザードラボ
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米航空宇宙局(NASA)は27日、爆発的な噴火が続くバリ島周辺で、火山から放出された大気汚染物質である高い濃度の二酸化硫黄(SO2)を
地球観測衛星がとらえたと発表した。

バリ島東部のアグン山では21日以来、噴火の勢いが日ごとに激化しており、特に25日以降は1日に何度も爆発的噴火が相次ぎ、
インドネシア国家災害管理局(BNPB)は警戒レベルを最高位に引き上げた。

相次ぐ噴火に伴って発生した噴煙の影響で、大量の火山灰が飛散し、島南部の国際空港は滑走路を閉鎖し、3日間の運行停止を決定している。

上空のオゾン層や大気の質を観測するNASAの地球観測衛星オーラは27日、アグン山から放出された有害な火山ガスをとらえた。高濃度の二酸化硫黄が
含まれており、大気中で化学反応を起こすと、硫酸となり、酸性雨を降らせる原因となる。

27日現在、大気中のSO2濃度が最も高いのは、火山に近いバリ島東部上空だが、気流に乗って北西から南東方向に広がりつつあるという。BNPBは「噴火の
規模はさらに大きくなるおそれがある」と警戒しており、火山活動の行方は見えない状況が続く。

二酸化硫黄は刺激臭があり、呼吸器を刺激して咳や気管支喘息、気管支炎などを引き起こす。濃度30?40ppm以上で呼吸困難を引き起こし、100ppm以下の
環境に1時間近く止まると危険だと言われる。

日本では、高度経済成長期時代に三重県で起きた四日市ぜんそくのほか、1950年代に英ロンドンで1万人以上が死亡したロンドン・スモッグなど、
公害事件と深く関わっている。

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噴火が続くアグン山。周辺住民はマスクが欠かせない( Dr Janine Krippner@janinekrippner)

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NASAの地球観測衛星がとらえたアグン山周辺に広がる高濃度の二酸化硫黄を含む火山ガス(NOAA/NASA)

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アグン山では火口から3000メートル上空に噴煙が立ち上っている(Sutopo Purwo Nugroho@Sutopo_BNPB)


画像の3枚目これは凄い !