東海地震判定会 変化は観測せず (動画有り) 07月25日 07時33分
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kofu/1044969141.html

東海地震の判定会は24日、定例の会合を開き「現在のところ東海地震に直ちに結びつくとみられる変化は観測していない」という見解をまとめました。

東海地震の判定会の定例の会合は24日午後、気象庁で開かれ、先月から今月にかけて東海地震の想定震源域やその周辺で観測されたデータを
検討しました。

それによりますと、先月の23日に愛知県で、24日と26日から28日にかけては長野県で、それぞれプレート境界付近を震源とする低周波地震が観測され、
26日から29日にかけて長野県と静岡県に設置されている複数のひずみ計でわずかな地殻変動が観測されたということです。

これらは、いずれも想定される東海地震の震源域より北西側の深いところでプレート境界が数日から1週間程度かけてゆっくりとずれ動く
「短期的ゆっくりすべり」が発生したことが原因と見られ、この地域では過去にも起きているということです。

一方、静岡県西部から愛知県東部にかけての地域で平成25年のはじめごろから観測されていた通常とは異なる地殻変動はほぼ見られない状態が
続いています。

これについて判定会は、これまで「プレート境界が数年かけてゆっくりとずれ動く『長期的ゆっくりすべり』が停滞しているため」と説明していましたが、
今回、「すでに停止していると考えられる」としました。

このほかにプレート境界の状況に特段の変化を示すデータは得られておらず、判定会は「現在のところ、東海地震に直ちに結びつくとみられる変化は
観測していない」という見解をまとめました。

判定会の会長で、東京大学地震研究所の平田直教授は記者会見で「想定震源域でのプレート境界の固着状態に変化がないかや『ゆっくりすべり』が
起きる場所が想定震源域の中に入って来ていないかなどを引き続き注意深く監視する必要がある」と話していました。