新型肺炎に千葉県の20代女性感染 中国人バスツアーガイド 運転手から感染か WHO緊急事態宣言
2020年2月1日 05:00

 厚生労働省は31日、千葉県在住の20代女性など新たに3人が新型コロナウイルスに感染したことを確認
したと発表した。女性はガイドとして中国人のバスツアーに同乗。せきや鼻水の症状があった。安倍晋三首相
は、入国申請時から14日以内に中国武漢市を含む湖北省に滞在歴のある全ての外国人の入国を拒否する方針
を表明。世界保健機関(WHO)は緊急事態宣言を出した。
 厚労省によると、女性は、ウイルスに感染し肺炎を発症した奈良県のバス運転手と1月18日から22日に
かけて中国人のツアーに参加。現在は無症状で、自宅待機。同省は、運転手から感染した可能性があると認め
た。
 一方、武漢からの帰国者を受け入れている勝浦市は31日、市内すべての保育園と小中学校にマスクと消毒
液を配布した。
 WHOの非常事態宣言を受け、千葉県と千葉市は一般向けの電話相談窓口を開設。南房総市と栄町は対策本
部を立ち上げた。
 県は同日夜、健康危機管理対策会議を開き、滝川伸輔副知事は「患者の拡大防止に全力を尽くしたい」とし
た。
 政府は湖北省を除く中国全土の感染症危険情報を「不要不急の渡航の自粛」を求めるレベル2に引き上げた。
新型肺炎を感染症法に基づく「指定感染症」とする政令は2月1日に施行される。患者の強制入院や就業の制
限などの対策が可能となった。