ポイント

@TOB価格が100円で、下値不安がまずない→これまでのプライベートエクイティファンドから、実業たる三井化学買収によるシナジーを織り込んだプラスインパクトは大きく
TOB価格割れは想定しがたい。

A三井化学は自動車分野だけで700億円の営業利益を目指す→現在全体で1000億円強、またモビリティは営業利益430億円なのでかなりの利益インパクト

Bそのための布石として今回の買収→欧州等グローバルの自動車大手に試作・設計段階から食い込むことで、大きなシナジーが発揮される。

C重石になってた優先株も全て買い取り、普通株に転換し三井化学が長期保有→三菱東京UFJ銀行及びみずほ銀行が保有する優先株が一掃されることで売り圧力・懸念が後退。

Dオリックスが保有している残りの株式4000万株は長期保有の方針→目先的な需給悪化懸念なし。

Eオリックスによる再建にメドがたち、今後は積極攻勢に。連結売上高は420億円、営業利益率が多少改善するだけで、一株利益へのインパクトは大きくなるものと予想。

F過去、買収を繰り返し急激な成長を遂げた同社は2006年時点、5か年計画で売上高6000億円、経常利益500億円を標榜していた。
リーマンショックを背景に資産の売却を迫られ、長期にわたる再建を余儀なくされたが、今回の買収により復活の狼煙をあげたと捉え、今後の成長に期待。