>>347 (続き)

 ――受け入れる体制は整うでしょうか。

 「外国人が病気になり、長期間仕事を休まなければならなくなったらどうするのか。日本の医療費ですべてまかなう
のかという議論も出てくる。外国人を労働者というだけでなく、外国人を労働者というだけでなく、生活する人として
受け入れないと問題が起きる。企業や地方自治体による外国人を孤立させない努力が重要だ。外国人だけで別の
コミュニティーをつくってしまうとよくない」

 ――政府は制度創設を急いでいます。

 「外国人労働者の話を短期の問題として考えるのは非常に不適切だ。5年先、10年先は考えず、政治決定が近視眼的
になっている。明らかに日本の今までの考え方を政府が変え、今までとは別の国を目指す決定をしたくらいの重い話だ」

 ――国会審議で野党は徹底抗戦する構えです。

 「本来、外国人を入れるべきではないということは保守政党である自民党の考え方だ。リベラル系野党は外国人拡大
に真っ向から反対しにくく、多文化共生を進めるべきだとの指摘になってしまう。そうなれば政府や自民党は移民政策
ではないと主張し続け、議論は平行線になる。本当の意味での論戦にならない」