外国人労働者受け入れ拡大どうみる 識者2人に聞く
ttps://www.nikkei.com/article/DGXKZO37347520T01C18A1EA3000/
https://blog.goo.ne.jp/ace-kids/e/39ff3be4291d64d16e8ea734834b07e4

人材難、まず待遇改善を 慶応大教授 中島隆信氏

 ――外国人の受け入れ拡大をどう考えますか。

 「外国人労働の問題はまず国内問題だ。なぜ特定のの業種で労働力の不足が起きたのか、原因をしっかりと把握して
対策を立てないと問題解決を先送りしているだけだ。人手が不足している業種は人手が不足している業種は日本人が
就きたがらない仕事だ。待遇、労働環境が改善されない限りは外国人を入れても根本的な問題は残ったままだ」

 ――少子高齢化で人手不足は深刻です。

 「日本の人口規模、市場規模を再生産できなくなった。働く人の数が、恩恵にあずかる人の数より相対的に少なく
なっている。女性や高齢者、障害者の労働力を本当の意味で活用できていない。そういう人たちと企業や社会のなかで
付加価値を生み出していく工夫が足りない」

 ――「移民政策」との批判もあります。

 「永住も可能な『特定技能2号』を付与するときに、本当に第三者的な機関が判断できるのか、懸念がある。
なし崩し的に移民政策と同じ方向に向かっていくのではないか。外国人が労働力として必要とされている間はいいが、
経済ショックなどが起こり労働力が不要になった際、その人たちを母国に帰すのか。本来の外国人との共生の概念と
全く相いれない」

(続く)