前川喜平かく語りき(週刊朝日より)

僕は文科省の事務次官のとき、加計学園の獣医学部新設を急ぐよう、
文科省OBの先輩から働きかけを受けたことがありました。
そのとき、その先輩は内閣官房参与という政府のポストにいながら
加計学園の理事にもなっていました。これは明らかに行政を歪めようとする行為でした。
だから僕は「こういうことがあった」と国民に知らせた。でも、この先輩の加計学園への天下りは
法規制の対象外でした。彼は全く適法に天下りしていたのです。つまり、現在の天下り規制は、
本当の意味での弊害を取り除くためには不十分なのです。