・羽鳥慎一モーニングショー 2018年10月11日(木)08:00〜09:55 テレビ朝日
http://kakaku.com/tv/channel=10/programID=59158/
きょうのテーマは「そもそも実質賃金が上がらないのは中小企業が多すぎるからなの?」。景気が良いと言われているが、
多くの人には実感がない。これは実質賃金(賃金から物価を引いたもの)が上がっていないのが原因。元ゴールドマン・
サックス取締役で小西美術工藝社社長のデービッド・アトキンソン氏によると、実質賃金が上がらないのは「企業数が
多すぎるから」だという。

元ゴールドマン・サックス取締役で小西美術工藝社社長のデービッド・アトキンソン氏によると、実質賃金が上がらない
のは「企業・経営者数が多すぎるから」だという。戦後の高度経済成長期、人口と共に企業が増加。1958年には50万社
だった企業数は2000年には390万社に。アトキンソン氏は「一社当たりの社員数が少なくなればなるほど先進国の中で
所得水準が下がる」と話す。企業規模が大きいほど仕入れなどのコスト削減分を給料に反映できるのである。2015年、
大企業の給与額が平均38.4万円だったのに対し、中小企業は29.8万円。1994年の差額は6.3万円だったのに対し、
15年は8.6万円。

アトキンソン氏は「『企業数が増えるのは良いこと。企業の数が減るということは雇用が減る』というふうに誤解している
人が多い」と指摘。例えば2つの会社が合併しても、社員を半分にする必要はない。企業の数だけ、多くの給料を受け取る
社長の数があることも指摘した。日本人の給料は人材の評価に比べて世界一低所得。世界経済フォーラムが算出した労働者
の質は日本が4位。しかし平均賃金は世界17位。アトキンソン氏は賃金の上昇に企業数の減少が必要だと主張。優秀な人材を
確保するためには賃金を上昇させなければ企業は淘汰され倒産する。しかし政府はそれに逆行する形で外国人労働者の
受け入れ増加対策を決定。2025年までに50万人超の受け入れを目指すとしている。これをアトキンソン氏は「間違っている」
と批判。さらに、企業数の削減を加速させる方法として企業統合を紹介した。