くみ取り料、職員自宅は過少徴収…長年の慣行か

長崎市は11日、市が100%出資する一般財団法人「クリーンながさき」が、一部職員の自宅などのし尿くみ取り料を過少に徴収していたと発表した。

「長年の慣行だった」との証言もあり、同法人は徴収されなかった額や始まった経緯などを調べたうえで、関与した職員の処分を検討する。
同法人は、赤字経営が続いていた前身の第3セクター「長崎衛生公社」が清算手続きを進めることになり、し尿のくみ取りなどの業務を引き継ぐため、今年4月に設立された。

市などによると、簡易水洗式トイレの場合、18リットルあたり400円のくみ取り料を徴収しているが、8月に職員から「18リットル以上くみ取っても、400円しか徴収していない世帯がある」との相談が寄せられた。
これを受け、くみ取りなどを担当する職員96人を対象に聞き取り調査を行った結果、うち8人の自宅や親の家で過少に徴収していたことが判明。
2002年4月から今年9月まで、過少徴収が続いていた職員もいた。

また、職員のうち約50人が「過少徴収を知っていた」と回答。職員や家族以外の世帯でも、少なく徴収していたケースがあることもわかった。

9月市議会では、市が公社に貸し付けていた約3億5000万円の債権を放棄する議案が可決されたが、過少徴収の発覚を受け、市は清算と債権放棄の手続きを凍結した。

ttp://www.yomiuri.co.jp/national/news/20121012-OYT1T00785.htm?from=main5