人材不足のIT業界で「戦力外オジサン」がはびこるワケ
実は日本社会の縮図?
ttps://www.sbbit.jp/article/cont1/36539
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190611-00036539-biz_plus-bus_all
 すでにメガバンクでは、既存業務をRPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)を使って自動化するという
流れが加速しており、事務部門を中心に大量の余剰人員が発生している。
 RPAを使った人員削減は予想以上の効果を発揮しており、たとえば三菱UFJフィナンシャル・グループでは、当初、
9500人分としていた業務量の削減を1万人分に増やす決定を行ったほか、三井住友フィナンシャルグループでも、
業務の削減量を当初計画から1000人分上乗せしている。
 銀行は業績低迷に苦しんでいる業界だが、好業績のソフトバンクグループにおいても、業務自動化で余剰となった
6800人の配置転換を計画している現実を考えると、この流れは業種や経営状況とは無関係と考えた方が良い。

●問題の本質は、人手不足ではない

 今、IT業界や金融業界で起こっていることは、いずれ日本社会全体に波及する可能性が高い。日本では人手不足が
深刻化しているが、時代の変化に対応できないビジネスパーソンも多く、余剰人員の問題が同時に発生しつつある。
 実は企業内ではこの問題が以前から取り沙汰されており、これを揶揄した言葉がいわゆる「働かないオジサン」である。

 日本企業は社内に400万人の社内失業者を抱えており(リクルートワークス調べ)、2020年には500万人近くに達する
見通しである。終身雇用が前提となっている日本企業の場合、スキルが合わなくなった社員を放出できないので、
社員数は増大する一方である。
(続く)