トランプ大統領が一般教書演説、富と好機の「新時代」と実績誇示
Justin Sink
2018年1月31日 9:38 JST 更新日時 2018年1月31日 14:46 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-01-31/P3E9AV6KLVRS01
トランプ氏が上下両院合同本会議で初の一般教書演説
共和、民主両党の協力得るため敵対的な文言を演説で回避

トランプ大統領はまた、「米国民もドリーマーだ」と述べ、幼少期に親に連れられ米国に入国した不法移民の
若者「ドリーマー」をやゆした。さらに、犠牲になった米軍兵士に言及し、それが国歌斉唱時に誇りを持って起
立する理由だと主張。試合前の国歌斉唱時に人種差別への抗議を表すため、手を組んでひざまずいたり、
拳を上げたりしている米ナショナル・フットボールリーグ(NFL)の選手を暗に批判した。
  大統領は一般教書演説で処方薬批判も展開。「不当に高い薬価の是正をわれわれの最優先課題の
一つ」にすると明言した。
  トランプ大統領は2016年大統領選挙でのロシアとトランプ陣営との共謀疑惑や、連邦捜査局(FBI)ト
ップによるトランプ大統領捜査を批判した下院共和党の文書などの問題については言及しなかった。
  その代わり、経済の改善が米国民全員の助けになっているというテーマを展開。中心になったのは減税礼
賛と、トランプ大統領が「不公正」だと主張する貿易協定を是正するという公約だった。

トランプ大統領は国家主義的な問題にも言及。キューバ・グアンタナモ米軍基地の捕虜収容所を維持する
大統領令を発表。また、エルサレムをイスラエルの首都と米国が認定したことへの国連総会での非難決議に
十数カ国が賛成票を投じたとした上で、対外援助が「米国の友好国のみに渡る」ようにする法案を通過さ
せるよう議会に求めた。

インフラ計画
 「米国は建築者の国だ。エンパイア・ステート・ビルディングの建設には1年しかかからなかった。1本の単純な
道路の建設許可を得るだけで10年を要するような現状は不名誉ではないか」と、大統領は演説で問い掛けた。