>>142 続き)
さて、シンガポールの公務員はキャリア採用のトップクラスを中心に、
そのほとんどが理科系学部学科の出身者で、採用試験だけじゃなく在学時の学業成績も優秀
(在学時の成績も極めて重視しオールA(オール優)を要求する日本銀行と同様らしい)で、
いっぽう文科系出身者はごく少数しか採用しないようです。
シンガポールでは国家によって小学校の頃から将来のエリート候補を選抜し、
徹底的に英才教育をしてエリートに育成するシステムがあるようで、
各家庭も我が子が選抜されるように幼稚園の頃から語学を含め子供の英才教育に精を出しています。
その徹底ぶりは教育大国・教育先進国の中国をもはるかに上回るかもしれません。
しかし日本ではそのような社会主義国家的選抜英才教育システムは存在せず、
そこまでの頭脳レベルに到達している人材もまれのようです。
(たとえば二十、三十年ほど前の時点で、コンピュータの高級言語やアセンブラ言語ではなく、
機械語(0と1とで構成された二進数形式の命令、いわゆるバイナリファイル)
を直接理解しプログラムを読み書きできるような天才的シンガポール人留学生が、
日本の国立大学校理工系学部に留学していて、他の学生や教授から驚かれていたという話もあるほど。)

もしシンガポールの公務員採用の厳しい選別システムを日本にも適用するとなると、
日本の大半の公務員は運動部系を含む文科系なため、惜し気もなく解雇され総入れ換えされてしまい、
理科系公務員のほうもシンガポール同等レベルのズバ抜けて高度な能力を持たないため、
結局しぶしぶ景気に左右され生存競争も激しい民間へ転職せざるを得ず、苦境に立たされるみたいです。
(続く)