■安倍晋三を中心にした複雑な「関係」

安部晋三にまつわる話は少々ややこしい。ライブドア事情に詳しい報道関係者はこう語る。

「ライブドアには、マンション耐震偽装で登場したヒューザーとも因縁があるのです。ライブドアグループ傘下の不動産会社ダイナシティは、前社長・中山諭が麻薬違反で逮捕され、ほかの役員に暴力団関係者では? と噂される人もいる。

ダイナシティの大株主のひとつは四国にある穴吹工務店というゼネコン。もうひとつが、安倍晋三の後援団体「安晋会」です。安晋会は経営コンサルタント会社の形をした新興宗教のような団体「慧光塾」とほとんど同一と言われています。

穴吹工務店の社長の息子が、慧光塾の教祖的存在である人間の娘と結婚した披露宴には、中山前社長や安倍も出席しているようです。そして安晋会の代表世話人Sが、ヒューザーと取引関係にあるのです。

だから、ヒューザーの小嶋が安倍の事務所に行ったのは決して飛び込みではなくて、Sを通じて会いに行ったんです。だから安倍晋三を中心にして、ダイナシティ、慧光塾、S、ヒューザーが全てつながるのです」

そして、ダイナシティとライブドアの関係にも、ヤクザが介在しているという。
前出の報道関係者は続ける。

「堀江はメデイアに頻繁に登場する前に、X組(前出と同一)にトラブル処理を依頼していて、それ以来かわいがられていたようなんです。いわば企業舎弟のような関係だったのかもしれません。

2005年12月に堀江がダイナシティを買収した際にも、X組は10億近く出資したと言われています。それをダイナシティの株券で返済するという予定でした。そのときの交渉窓口になっていたのが野口副社長らしいんですね。

ダイナシティを買収させて、株券を渡した後に仕手戦を始め、10億が一時14億に膨れ上がったそうです。ところがそこで、1月16日の強制捜査が入ったんですよ。

株券が紙くず同様になって。野口が呼び出されて「説明しろ」となったようなんです。その後の“自殺”でしょ? これは堀江に対する『しゃべるなよ』という警告だったのかもしれません」。