■アンドレイ・タルコフスキー Part 4■
ストーカーやっと見ました
自分なりの感想を
タルコフスキー節
美しい水、もや、色彩、構図・・・・それは変わらない
映画のテーマは共産主義政権下の旧ソ連への体制批判
そして共産主義に於いて否定された信仰の力と希望の主張と思う
映画は科学と芸術のエリートの視線からも、名も無き大衆の視線からもそれを訴えかけている
荒漠たる不合理で危険に満ち鉄条網で厳重に封鎖されているゾーン、それは共産主義ソ連の当て擦りだ
願いが叶う部屋は共産党の暗喩だ
収容所送り、下手すれば命すら危ない
当時のソ連の中でこれを表現する映画を撮ることはそれを意味してる
そして共産主義において否定されている信仰こそ絶えさせてはならない
それが精神の自由への道だとの強い主張を行っている
SFの体裁で自国ソ連の共産主義体制を強烈に行っている映画なのだと思う
ただ余りにも冗長過ぎた
苦行ですらあった
それもまた監督の狙いか
そのような中に共産主義ソ連の体制内で我々はそのような人生を暮らしているのだと
そしてあきらめろと
エリートたる教授も作家も願いが叶う部屋には結局楯突けない
作家は取り込まれることを恐れ
教授は爆破を試みながらも自ら断念し、大衆たるストーカー自身もそれを阻止しようとする
女房はこれもまた運命だ仕方ないと独白する
ものを考える力と行動の自由が不自由な娘はソ連の国民だ
見つめて念じるだけでコップを動かす超能力が有るかのように見えて、実はそうではない、見てるだけ考えるだけで全く無力でしかないのだ
ソ連共産党政府の強大な国家権力のメタファーたる長い列車が驀進して通過してゆくのに何ができるというのか?あのコップのように震えるのみだ
それを冒頭と終幕で長々と見せつける
それでもそこで女房と娘を肩車して生きて行くしかないのだ
肩車は家族への責任が政治的な重荷であり理解してほしいとのメッセージだ
そしてゾーンから連れ帰った従順な犬
それはこの映画を見て家路につく当時のソ連国民だ タルコフスキーを見るときは、どうしてる?
(1) 正座して、あらゆる映像・音・会話を逃したくない派
(2) 寝そべってでもいいから、リラックスして構えない派
もちろん人それぞれだろうけど、どっちに近い? 【アンドレイ・ルブリョフ(完全版)リストア】
http://cinefil.tokyo/_ct/17179110
ジャケットのアートワークが良いな ショスタコーヴィチの証言にタルコフスキーの事が書かれているらしい
もっともアンドレイルブリョフの撮影で馬に火をつけた事を非難しているようだが >>76
撮影現場で、当初はシナリオになかった燃えながら走り抜ける牛のシーンをタルコフスキーが思いつき、スタッフ達に嬉々として提案する
急遽近辺の農家に撮影用の牛の手配をするスタッフ達(牛を燃やす件については農家には知らせていない)
しかし生憎と牛は手配出来ず馬に変更して準備が進められるも、馬の生命に危害が及ばない範囲の特殊撮影とばかり踏んでいたスタッフ達はその撮影方法についてタルコフスキーと話し合おうとするも
「なーに簡単な事じゃないか、馬を燃やすくらい」と談笑するタルコフスキー
さて、そうは言われてもやはりいざ事を実行する段階になるとスタッフ達が及び腰になるのも当然
そんな雰囲気に苛立ちを隠せないタルコフスキーは、怒り心頭でスタッフ達に言い放つ
「何をやってるんだ!いいか?これは芸術的なシーンなんだ!私のインスピレーションは芸術の神々からの啓示なのだ!君たちは芸術的な作品に携わりたくて私の下に集まって来たんだろ!」
!」
「もういい!私がお手本を見せてやるからよく見てろ!カメラマン!抜かりなく撮影しろよ!」
と厳しく言い放ちながら1斗缶に入ったガソリンを何も知らずに佇む馬の身体にぶちまけるように浴びせ、マッチを擦って馬に放り投げる
一気に燃え上がり、断末魔のいななきを辺りに響かせながら悶え走り出す馬
震え上がるスタッフの後方には、憤怒の表情の農奴が鍬や鎌を手にいまにもタルコフスキーを殺さんばかりのムードで睨みつけていた
そんな事態を収拾すべく必死に農奴たちを説得するスタッフの光景
以上が撮影当時のスタッフ達が後に語ったドキュメント >>77
今村昌平は犬を殺して、水に浮かんだ場面を撮ろうとしたらしい。丹波哲郎は怒って、今村の映画には二度と出ないと言ったとか。 ホドロフスキーは尻込みする助監を退けて大量のウサギを自分で殺したし
あの辺の監督達はどこかそんな所があるんだろう いまの時代にそんなことやらかしたら誰であれ世界中から総スカン食らうでしょうね
燃える馬さんなんてイメージを夢想するだけなら美しいけどさ
リアルにやるってことになると紛れのない虐殺 朝までタルコフスキー作品に浸る、「惑星ソラリス」「鏡」「ノスタルジア」上映
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180711-00000133-nataliee-movi
アンドレイ・タルコフスキーの監督作を集めたオールナイト上映企画が、7月14日に東京・新文芸坐にて開催される。
世界の映画作家Vol.201 夏の夜のタルコフスキー
2018年7月14日(土)東京都 新文芸坐
開場 22:15 / 開演 22:30 / 終演 翌5:40(予定)
<上映作品>
「惑星ソラリス」
「鏡(1975年)」
「ノスタルジア」
料金:一般 2300円 / 前売り券、友の会 2100円
※18歳未満入場不可 映画監督ってマジキチ多いんだな・・・。タルコフスキー観るのやめた。 >>82
まあそういわずに
理想の映像を具現化するために一生懸命だったんだろう
自身も病に蝕まれながら命がでサクリファイスも撮りきったんだし
ルブリョフで理不尽に命を奪われて映画の犠牲になった名もなき馬には気の毒な話なんだが タルコフスキーよりもショスタコのほうが、本物の芸術家 勉強不足というか無知というか
ショスタコーヴィチなる名前初めて聞いたわw
映画面白いのかな? >>86
ありがと
ぐぐってみる
マジ知らなかったからさw 「僕の村は戦場だった」にはショスタコーヴィッチの第5交響曲の第3楽章が使われてるよ。タルコフスキーは忘れられても、この音楽は100年後も聴かれ続けるだろう。 俺の好きなヘルツォークもノスフェラトゥでねずみを大量死させたとか・・・
芸術のためって名目でも首肯できる話じゃないな
別に動物好きでない俺でも おれは武満徹の音楽が好きなんだが、タルコフスキーの映画が武満にインスピレーションを与え続けたことを思うと、外せないんだなあ。 武満の「ノスタルジア」はタルコフキーへの鎮魂曲。美しい。 >>92
へーそうなのか
探して聴いてみよう
武満徹は何かわざとらしい無機質な管弦楽でもって無駄に前衛気取りなイメージしかなくて敬遠していた
それもこちらの好き勝手な乱暴な偏見だけどもな
ノスタルジアに触発された音楽を書いた話は何かの本で読んだ記憶がある
それでこの人もタルコフスキーのファンなのかと
タルコフスキーと会見したり親交も結んでいた様子だが デヴィッド シルヴィアン 武満 坂本龍一 3人共 ノスタルジアって曲作ってる 3人で食事した事もあるらしいよ アルヴォ・ペルトなんか好きなんだけど、シルヴィアンはペルト好き、武満は嫌いなんだな >>96
チャトランを何匹も滝坪送りにしたムツゴロウさんw
チャトランは在り来たりの茶色のブチの子猫は幾らでもいて代わりが利く
子猫を滝坪送りにする件は企画台本の段階から想定内だったw ムツゴロウのおっさんは鴨肉や豚肉の缶詰め販売もしているからね
動物王国やってて矛盾してると内部告発された記事が昔話題になった
フジテレビのムツゴロウの特番が視聴率も良くて全国からムツゴロウのおっさんを慕って若者たちが集まって来たのはいいんだけど
そんな若者たちを動物王国でタダ働き同然でコキ使うという暗黒面
エグいおっさんだと北海道でも評判 チャトランを何匹葬ろうとも、「子猫物語」が「アンドレイ・ルブリョフ」に匹敵する傑作になっていれば全ては許された ズビャギンツェフも当初こそタルコフスキーの再来だと騒がれはしたが、新作毎にタルコフスキー的な表現や匂いから離れて行っているね
まああれで正解だと思う
タルコフスキーへのオマージュがあからさまなレヴェナント見てウンザリしたのもあるけどさ
ズビャギンツェフも隙だ 俺がタルコフスキーと同じものを感じるのは、ズラウスキー、ポランスキー、ホドロフスキーだな
作風はぜんぜん違うのになぜだろう?自分でもわからない
きっと、俺の嗅覚が彼ら芸術家の言語化できない隠された共通点を嗅ぎ取っているんだろうな
あと音楽家ではチャイコフスキーに近いものを感じる タルコフスキーがミゾグチやブレッソンは良いと言っていたけど大して関心も持たなかったんだけどさ
先日NHKのBSでブレッソンの」バルタザールどこへ行く」っていう古い作品を放送していたのをたまたま見た
良かったわ過剰な演出もなく音楽も少なく淡々としていて
でも退屈しない
タルコフスキーがブレッソンの映画のどこが良いと思っていたのかは知らんけど ブレッソンもバルタザールどこへ行くでロバの尻尾に火を付けてたような
少女ムシェットではウサギ狩りが出てくる
欧州系は動物愛護の感覚が薄いな 時代じゃない?黒沢の「乱」にも鹿を馬で射るシーンがあったような。 >>106
あの尻尾はクローズアップの箇所はダミーじゃないのかな?
尻尾から煙を放ちながら走り回るシーンも当時なりの工夫で実際には点火していないように見えたけど 古典的名作、ゲームの法則にも狩りのシーンがあって嫌な思いした 科学の発展のためならば実験動物の犠牲はいとわない。
肉も食うし魚も食う。
だったら芸術のため殺生する事に何の悪があるのか? そもそも、ほんの数秒の映像のために、馬や犬を殺すことができるのは芸術家気取りの偽物。 芸術家なんぞは己の美のためなら手段を選ばない鬼畜な奴らばかりでしょ?
>>77の話しが本当でも、ああ、さも有りとしか思わないなぁ。
それでタルコフスキーへの評価が下がる事は、俺の中ではまったく無しw ホドロフスキーもエルトポに出てくる大量のウサギは
誰もやってくれないので自分で手刀でバンバン殺して積んだって
言ってたな、今は出来ないけど当時は映画のことしか頭になかったと。 >>110
人は食べないと生きていけないが、芸術はなくても命は保てる
必要な順では最下位だな芸術 アーサーCクラークの幼年期の終りでは、地球滅亡の兆候として芸術の衰退が描かれていた >>115
正論。
されど芸術至上主義みたいな人も居る。イメージするなら芥川の「地獄変」の絵師がそれ。
実際、前時代には衣食住をかえりみず、己の倫理観と戦いゲロを吐きながら命を削ってまで
芸術を追求した阿呆な人達は有名無名にかかわらずゴロゴロござっしゃろう。
今の道徳観では、ハ?でも、それはそれで尊いものではなかろうか。
衰退かぁ。
確かに今、老若男女誰もが知っている芸術家なんて、いないなぁ 正真正銘の大芸術家であったダヴィンチは、動植物にも優しい目線があった。 >>118
ルネサンス期こそは芸術と科学が同等であった時代ですぞ。
ダヴィンチは人を正確に描くために死体を解剖して人体の仕組みまで知ろうとした、
いわば解剖学の始まりの人ですよ。
優しい目線?
そんなぬるいダヴィンチ像、どこから得たの? レオナルドが、生きた人間や動物を解剖したのかね?それだったら、馬に火をつけたタルコフスキーと同類ということになる。レオナルドは自ら発明した兵器の原案も、後世に悪い影響が出るのを恐れて、わさわざ隠した人間であった。 >>120
お、これは仰る通りですな。
非礼を詫びます。申し訳ない。 >>1
スタローンのデッドフォールを監督した人、こんな似たような名前だったな。
さすがに別人だろうけど。でも、確かソ連出身だったはず。 モンスターホテルやクローン大戦の監督の方が紛らわしい 芸術や思想の為なら何もやってもいいというのは絶対に間違っている
間違ってはいるが結果的に、中にはすばらしい出来の作品も存在する(してしまっている)
政治でもたまにあるじゃん、右も左も問わず極端になってくると
大義の為なら個人の死なんてどうでもいいってやつ。必ず出てくる
そんなもんに巻き込まれた側はたまったもんじゃない。
たしかにタルコフスキーの一部の映画は素晴らしい
動物を殺したことで作品への評価を下げることはない。
ただクズはクズだ。
そこで調子こいて何が悪いんだwみたいな人間は本当に愚か
正当化されることなんてないよ。
俳優を実際にあえて殺した映画があったとして、内容は素晴らしいとする
だからといって人殺しを正当化できるわけがない
ついでにズビャギンツェフの全作品BOX
外見は安っぽいし、ケース内も5作品のDVDと宣伝チラシが入ってるだけ
再販された父、帰るや新作のラブレスの大ファンなら単品版も揃えたほうがいいかも
ただ値段が圧倒的に安過ぎる。5作品で実売6000円から7000円
この手の芸術寄りの監督のBOXで、しかも日本でこの値段というのは信じがたい >>125
ヤフオクのBOOKOFF出品で新品シールド付きを2500円で買ったよ
2500円くらいなら妥当な買い物
ラブレスは数ヶ月前にスター・チャンネルでやったのを録画保存
父帰るは再販でBDが出たの? ズビャギンツェフは心理劇の側面が強いかな
1作目の父帰るはまだ近さを感じるけどタルコフスキーの詩的な映像美を求めると
肩透かしくらうかも、エレナの惑い、ヴェラの祈りは嵌れず退屈だった
ラブレスは未見だが評価高いみたいだね エレナの現代の人間像よかったけどな
いざとなると神頼みする姿とか日本でもあるあるだし。自称無宗教の中産階級がよく描けてる
何かを踏み越えるときに罪悪感なんて抱かないよなぁと妙に共感してしまった
ヴェラこそ映像美というか明確に意図がある
アンドリュー・ワイエスの絵まんまの建物や風景で最高
そんで正直タルコフとズビャの映画に共通項あんま感じない
タルコフが夢見がちならズビャは現実って感じ 鏡は幼少の頃の記憶や体験、母が生きた時代、というものが
主人公の現在を映す鏡になっているということなのかな
冒頭の治療のようなシーンが何のためにあるのかも分からない
水が天井から滴ってくる印象的なシーンがあったような・・
また観返してみようかな ストーカーが一番好きなんだが
他人様にタルコフスキーを紹介するのなら鏡だな
コンパクトにまとまっているし他の作品のような重苦しさも少ないし wikiの鏡ページの解説が詳しくてすごいw
疑問がすべて解決した 最新のストーカーの日本のDVD
買ったけど
これ画質ひどくないか?
あとで調べたら2017年のリマスター?があるらしいね
これは日本では発売されてないと思うけど
画質はどうなのかな? >>115
大岡昇平の野火
極限状況では想像力のある者が生き延びる
と書いてあったような DVDは2000年代前半のメディアだもんね
lvcの初期DVD実家にあるけど、お正月に帰省した際にチラッと見たらもう画質が粗くてとても見れた物じゃないし というか周辺の減光がハンパない
穴からのぞいてるみたいな画面
現行の日本のストーカーDVD
鏡、ソラリスなどのリマスターとは全然クオリティ違うのでは? ウルトラHDBlu-rayだっけ?4K~8K対応とかの
すまんテクノロジーに疎くてw
そうなると映画館のスクリーンと大差ないんだよな?
んでもマスターをどう端正に処理するかが肝なんだろうな
やっつけリマスターなら意味ないし ストーカー
日本でリメイクするとしたら
どういうキャスティングかね?
やはり竹中直人か? 竹中直人はいかにもというかもう何やるか見えてしまうわ
ストーカーは火野正平
作家は上岡龍太郎
教授は犬塚弘
濃い面子は避けて薄い人で進めないとさ ストーカー:内藤大助(元WBCフライ級王者)
作家:石橋蓮司
教授:八名信夫 上岡龍太郎にはヨーロッパ系のダンディズムがある
ノスタルジアのオレーグ・ヤンコフスキーに似た雰囲気があるのだ >>30
遅レスだが、「ソラリスの海」かな。原曲はバッハのシンフォニアだな。 無教養な人間が無理やりバッハを語ろうとしてもバカの正体がばれています ブルーノ・ガンツ氏が死去か
90歳オーバーの印象だったが75歳だったんだな それ
そのアスファルトの水たまりの照り返しが良いんだわw
俯瞰も良い
ハッとする
タルコフスキーが映画学校時代に同窓たちと深夜まで飲み明かした帰り道
街頭に揺れる自分の影を見て「ほら、みんな見てごらん!僕は必ずこれを映画にしてみせるぞ!」と目を輝かせて口にしたエピソードが重なる クライテリオンのストーカー高いなAmazonだと
英語字幕でもだいたいわかるから買おうかと思って調べたんだが タルコフスキーと永井豪の物語の登場人物には倒置法が似合う ノスタルジアに出てくる犬やらベッドがストーカーで出てきたものに似てるのって多分狙ってるよなあ