吹き替えカット版に馴れてるせいか、
字幕版でタイリーがビッグリーと呼ばれるところに違和感があある。

テニス中に軍隊がきたとき、怯えて持ってるティーセットがカタカタ鳴って震えてる。
出ていく文繍を止めることができず、とりあえず傘を差し出す。
去ったあとその傘を、入れ替わりにやってきたイースタンジュエルに。
特に目立つこともないけど、これぞ召使いって感じ。

門を開けろと言って諦めた溥儀の肩にコートを掛ける。
婉容が戻ってきたとき「もうお会いにならないほうが」
と溥儀を気遣ったりと思いやりのあるシーンが出てきて、
ただの人形的な召使いに人間らしさが加わる。

収容所では溥儀に従いつつも、一人の人間として小さな反抗を試みたかと思えば
やっぱり見捨てられなくて世話をやいて、葛藤している様子。
溥儀の身なりをなおしながら「これが最後!最後ですから!」って言うシーンは泣ける。
最後に「私のことを何も知らなかったでしょう?」と、妻の手をとって出て行く姿は
やはり彼も一人の人間なんだと感じた。

ただの脇役と思って見てたけど、彼の変化する様も表現されていて、
やっぱりこの映画すごいなあと思った。