ホプキンスも決して悪い役者ではないが、彼では原作が描いている体格と
合致しないと思うよ。ハヤカワ文庫版の18ページを読んでみたまえ。
有名な役者が最後に演じた役柄が、その俳優の人生とみごとに重なり合った
例としては、この映画のバートンと、これもディストピア映画だが『ソイレント・
グリーン』でのエドワード・G・ロビンソンが印象深い。
わたしが思うに、当時のバートンはオブライエンを演じるにあたって完璧な
コンディションにあった。それはハヤカワ文庫版の343ページを読めば判る。
当然のことだが、その重要な台詞をバートンは劇中で自ら語っている。