本邦初公開という触れ込みでヒットしたのが、Il Grido『さすらい』(1957年)
これは逆に日本語の情報が多く、特に劇作家の山崎哲氏のブログが示唆に富んでいた

gridoは、gridare(叫ぶ)という動詞の名詞形、Io gridoなら俺は叫ぶぜ〜みたいな意味
最後のイルマの絶叫と同時に、さすらって閉塞して身を投げたアルドの(心の)叫びでもある

子役が場面転換で良い味を出し、昔の女優さんの”目力”から出るオーラが凄かった
ジョヴァンニ・フスコが担当した、ピアノが奏でる音楽は切ないが、美しい旋律
Le amiche と違い、映像と音声のリマスターも十分で、アントニオーニ監督の傑作だと感じた