(213の続きのサイコの話なんだが、ここでやってもいいのかな。もし場違
いなら無視してくれ、あまりカリカリ怒るなよ)。

その後、オレは何回かこれを観てみているんだが、最近はちょっとみていない
ので確認を要するんだが、オレの好きなシーンの一つを喋らせてくれ。

それは、パーキンスが例の母親を地下室に隠すところ。
パーキンスが二階に上がっていくと、カメラがそれを追うようにして、
ゆっくりと階段をせり上がっていく。そのあたりで、母親とパーキンスの
会話が聞こえたりするんだが、カメラが二階の床あたりに近づくと、次に
カメラは徐々に、床を見下ろすように徐々に、せり上がっていく。完全に
せりあがったところで、カメラの目線が床に向かって固定する。

するとパーキンスが母親をかかえて部屋から出てくる。ここで観客は、
この二人を上から見ていることになるわけで、二人の頭しか見えない。
顔は見えない。ここが、この映画の伏線なるんだが、初めてこの映画をみた
ときは、この場面は、決して不自然には見えなかった。ここでも、観客は
完全はだまされてるんだな。

もう、この話は、今となっては時効だろうから、ネタバレにはならないと
思うんだが、しかし、この映画を観返すたびに、このシーンの、
このテクニックには、いつも、惚れ惚れとするんだなぁ。
確か、あの私立探偵が二階に上がっていく場面も同じだったな。