アン・バンクロフトは晩年、自分がサリバン先生ではなく、ミセス・ロビンソン
として人々に記憶されていることに不満を述べていたそうです。ホテルでホフマ
ンにいきなりキスされて目を白黒させていると思ったら唇を離したとたんに煙草
の煙をフーッと吹き出すお笑い、ウェイターをうまくつかまえられないホフマン
に対して低い声でひとこと「ウェイター」と呼び止める熟女の貫禄、本人が不満
でも私はミセス・ロビンソンが大好きです。この作品は現実であればとんでもな
いお話を、コメディとして作ったところがさすがハリウッドです。