自分の信念を絶対に曲げず、世間の常識と慣習に囚われた、建前をかざして生きる人々の誤魔化しを許すことができない。
響がとる行動は、過去の栄光にすがる有名作家、スクープの欲だけで動く記者、生きることに挫折した売れない小説家など、さまざまな人に計り知れない影響を与え、彼らの価値観をも変え始める。

一方、響の執筆した処女作は、日本を代表する文学賞、直木賞・芥川賞のダブルノミネートという歴史的快挙にまで発展。
ヒロインの圧倒的な才能を軸に、周囲の人々の心の葛藤を描いた人間ドラマが交錯する。