「ねぇ、次の授業は教科書見せてあげないよ」
休み時間に意地悪な笑みを浮かべる隣の席の理佐ちゃん
高3にもなって子供みたいなとこが魅力的な理佐ちゃん

「そんなこと言わないで見せてよ〜」わざとらしく困るふりする俺

「やだ、絶対見せてあげないよ」困るふりする俺にますます嬉しそうなドS理佐ちゃん

困ったふりしながら理佐ちゃん以上に嬉しい俺

これが二学期の初めから共に学級委員をやって仲間意識を培ってきた成果ってやつだ

なんていつかは理佐ちゃんと結婚するという壮大な野望を持ちながら第一歩も踏み出してない段階なのに満足感を味わっちゃうダメな俺

「だって俺君思ってたより頼りないんだもん」って拗ねるふりする理佐ちゃん

「えっ!?俺に頼りになる男なんてイメージあった?」

「うん、覚えてないの?私が定期落として駅で困ってるの助けてくれたじゃん」

覚えてない訳が無いけどそれは高校に入学したばかりの頃の話だぜ理佐ちゃん

「1年の時のことよく覚えてるね」って本当は理佐ちゃんが覚えてくれてて嬉しいけどさりげなさ装う俺に

「覚えてるよ、本当に嬉しかったんだから」
なんて素直に言ってくれそうな理佐ちゃんだから好き